熱血教師たちの記録は続いていく・・・
ドッヂビーの投げ方がわかったら、次は取り方だ!
子供たちはドッジボールのイメージがあるのか、
どうしても抱え込むように取ろうとする習性がある。
しかしディスクの形状は球体ではないので抱え込むには難しい。
しかもものすごい回転が掛かって飛んで来るのでその回転を止める必要もある。
ディスクにはディスクに適した取り方があるのだ。
子供たちにはまず基本のキャッチ、『サンドイッチキャッチ』を伝えた。
両手で挟み込むようにディスクをキャッチする取り方。
円盤状のディスクを抱え込もうとすると、
ディスクの回転が強いと胸に当たって弾け飛んでしまう。
しかしこの『サンドイッチキャッチ』ならば、両手で回転をしっかり止めてしまうので
ディスクは大人しく手の中に収まってくれる。
ディスクならではの取り方なのだ。
ドッヂビーは投げても楽しいが、取るのも楽しい!
我々は子供たちにドッヂビーを取る楽しさを伝えるため、立ち上がった。
「これから先生がお前たちにドッヂビーを投げる。歯を食いしばれ!」
とはやっておりません(笑)
ドッヂビーの投げるスピードを速い・普通・遅いの3段階に分けて、
それを一人一人の子供たちに選ばせてそれを我々が投げてあげる。
ここで大事なのは、ドッヂビーをキャッチすることもそうだが
ドッヂビーは速いスピードで当たっても痛くない、だから怖くないと伝えることだ。
我々は子供たちの体の正面にドッヂビーをしっかり投げてあげること。
それを逃げずにしっかり挟み込むように取ることを何度も伝える。
すると最初は逃げ腰だった子も、何度もキャッチすることで自信を持つようになった。
最初は遅いスピードを選択していた子も、次第に速いスピードを選択するようになった。
ドッジボールでは見られない光景がそこには、あった。
スポーツが得意な子が率先して楽しむ姿は日常で起こり得ることだが、
我々が見たいのはそれだけではない。
我々が福井県坂井市まで行って伝えたかったことはそれではない。
今まで他のスポーツで自信が持てなかった子や、
自分のことを上手くアピールできなかった子に、
ドッヂビーという太陽で未来ある彼らを燦々と照らしてあげたかったからだ。
正に今、我々の望むべき光景が目の前で展開されていた。
皆、胸が熱くなった。
ドッヂビーの無限の可能性がここ福井県坂井市でも伝えられたことに、
我々も確かな手応えを感じた瞬間だった。
続く