2007年11月3日から11月5日にアリゾナ州スコッツデール・ウエストワールドで行なわれた「A.W.I. World Championships」。
会場ではディスクドッグの他に、アジリティ・フライボール・スプラッシュドッグ・FDDOも行なわれ、多くの人、犬でにぎわっていました。ディスクドッグ会場は例年よりも日差しが強いのではないかと思える30℃を超える炎天下の中、天候に左右されないぐらいの熱い戦いが繰り広げられました。
今回、Hero Discは大会への協賛だけでなく、Hero disc USA、NPAと共に大会運営も手掛けました。
AWI-JAPAN代表選手、「Team JAPAN」は、10月31日にアメリカロサンゼルスに到着し、帰国のための犬の健康診断を行ない、11月1日にはバスに乗りロサンゼルスからアリゾナ・スコッツデイルまで600kmという距離を移動し、ウエストワールドに到着いたしました。
2007年11月2日はAWI West Coast Qualifierが行なわれ、西アメリカ代表選手を決める大会が行なわれました。この日のTeam JAPANは、次の日に行なわれるワールドチャンピオンシップスにむけて、安静をとるチームとウォーミングアップのために出場するチームとに分かれ、
・Yoshihiro Ishida & Rusty
・Kimiko Ebihara & Keith
・Hiroaki Kuroda & Feel
・Makoto Koshimizu & Force
の4チームが出場しました。
この日は30チームのエントリーがあり、その中フリースタイルから行なわれTeam JAPANの4チームもウォーミングアップと思えないほどのプレーを見せつけ、なかでも、海老原&キースチームは完成度を上げ、明日からの本戦に期待のできるプレーを見せてくれました。
この日の順位は、
1位 Yoshihiro Ishida & Rusty
3位 Makoto Koshimizu & Force
13位 Kimiko Ebihara & Keith
14位 Hiroaki Kuroda & Feel
そして、この日の夜には会場で明日の大会に出場する選手たちとピザパーティーを行い、選手たちの交流を深めながら楽しいひと時を過ごしました。
2日目のこの日から、本戦「A.W.I. World Championship 2007」となります。2日間にわたり、1日目はフリースタイル、ディスタンスのトータルでトップ30チームが2日目に勝ちあがります。
そして、2日目もフリースタイル、ディスタンスを行い、30チームからトップ8チームが決まり、そのトップ8に勝ち上がったチームのみがメインスタジアムで最後のフリースタイルを演技することができます。
ポイントは全てのラウンドのポイントが加算され、フリースタイルポイントは2倍のポイントが加算されます。
さあ、本戦のスタートです。
第1ラウンドはディスタンスからスタートをしました。
石田&ラスティチームはディフェンディングチャンピオンの名のごとく初回ディスタンスから17.5Pという最高ポイントをたたき出し、トップを走りました。
小清水&フォースチームはジャンピングキャッチをしっかりと決めてきて15.5Pと高ポイントを獲得し、
村上&メッカチーム・黒田&フィールチーム・村中&ケンチーム・難波&レイチームはミスもありながらも10P以上のポイントを獲得し上位につけてきました。
海老原&キースチームは3投を決め9P、
浅野&チャオチームはポイントが伸びず5.5P、
千葉&ガイアチームもまさかのミスがあり7Pとポイントを伸ばすことができませんでした。
そして第2ラウンドのフリースタイル。
石田&ラスティチームは前日の優勝の勢いとディスタンストップという良いリズムに乗りフリースタイルでもすばらしいプレーを見せつけ、フリースタイルもトップのポイント93.8Pという高ポイントをたたき出しました。
難波&レイチームもフィールドを大きく使い、韓国ワールドカップ以上のプレーを見せてくれました。
小清水&フォースチームはハイエアーで多くの人の視線を釘づけにしていました。
黒田&フィールチームはランニングコンビネーションが光っていました。
海外選手では、Chris Sexton&Banzaiチームはプレイヤースローテクニックがさえ、難易度の高いトス・スローをしっかりと決めてきました。
Roo Yori&Wallaceチームはボルティングがないプレーにも関わらず、ダイナミックなクロスプレイ・スローを見せつけ上位につけてきました。
そして、ヨーロッパからエントリーのSabrina Bruns&Yチームは左右の手から出されるトス・スローを使い分けスタイリッシュなプレーを見せてくれました。
この日のTeam JAPANの順位は、
1位 Yoshihiro Ishida & Rusty
3位 Kouichi Nanba & Rey
4位 Hiroaki Kuroda & Feel
5位 Makoto Koshimizu & Force
10位 Yukihiro Murakami & Mecca
14位 Takayuki Muranaka & Ken
15位 Kazunori Chiba & Gaia
23位 Kimiko Ebihara & Keith
28位 Yuriko Asano & Ciao
という結果で、全9チームがトップ30チーム内に入ることができ明日の戦いに足を進めます。
最終日、この日は全てが決まる1日です。
そして、人も犬もかなりの疲労がたまってきている状態です。
ここからは技術だけでなくプレイヤー・犬ともに強い精神力が必要になります。
朝からトップ8チームに入るために各チーム気合が入り、意気込みが感じられました。
浅野&チャオチームの女性プレイヤーでは見られないようなムービングをかけたプレースタイル、海老原&キースチームの難易度の高いトリック・コンビネーション、村中&ケンチームのケンのスピード・リーピングの高さを生かしたプレー、村上&メッカチームのダブルスローを見せ場とする難易度の高い表現力など、各チームとも持ち味を出し切りましたが、チームポイントを伸ばすことができずFinalistに残ることができませんでした。
そして、この日一番の追い上げを見せたのが千葉&ガイアチームです。
前日、フリースタイルでは決めたいところを決めることができずポイントが伸びませんでしたが、この日は違いました。これが「千葉&ガイアチームだ!」という気合の入ったプレーを見せつけ会場を湧かせました。フリースタイルポイントはこの日最高の93.2Pをたたき出しました。9位まで追い上げましたが惜しくもポイントが届かずFinal進出には及びませんでした。
【Finalist】
1位 Yoshihiro Ishida & Rusty
2位 Kouichi Nanba & Rey
3位 Chris Sexton & Banzai
4位 Steve Malmlov & Foster
5位 Makoto Koshimizu & Force
6位 Sabrina Bruns & Y
7位 Roo Yori & Wallace
8位 Hiroaki Kuroda & Feel
いよいよメインスタジアムで行われるFinal Gameです。
まず、ゲーム前に「A.W.I. World Championship 2007」で共に戦った全てのプレイヤーがフィールドに集まり、スタンドにいるギャラリーにディスクを配るファンサービスをし、ギャラリーもプレイヤーも大いに楽しめる時間を持つことができました。
そして、会場全体の盛り上がりが高まったままFinal Gameが始間りました。
会場とフィールドでプレーするチームが一体となります。
黒田&フィールチームは今までの4ラウンドをプレーしてきて、フィールの足の疲労がピークに近く、Final前に「棄権」を覚悟するほどの状態でしたが、ぎりぎりまでできる限りのケアをして、Finalの2分間すばらしいプレーを見せてくれました。
順位の変動はありませんでしたが8位という成績を収めることができました。
第7位のRoo Yori & Wallaceチームはボルティングがないプレーにも関わらず、ダイナミックなクロスプレイ・スローを見せ会場を湧かせていました。
そして、ヨーロッパからエントリーのSabrina Bruns & Yチームは左右の手から出されるトス・スローを使い分けスタイリッシュなプレーを見せてくれました。
Steve Malmlov & Fosterは2005年のWorld Championに輝いたチームです。
とてもトータルバランスのとれたプレーを進めていき、Finalでのフリーポイントの伸びはありませんでしたが、安定感のあるプレーを見せてくれました。
小清水&フォースチームはフォースのリーピング・ボルティングをフルに活かしメインスタジアムでも会場を湧かせました。そして、Finalistの中で唯一5位から4位へと順位を変動することができたチームになりました。
Chris Sexton & Banzaiチームはプレイヤースローテクニックがさえ難易度の高いトス・スローをしっかりと決めてきました。
難波&レイチームはラウンドを重ねていくごとにフィールドを大きく使ったプレーの脈同感が増していき、ギャラリーを沸かせていました。2位入賞おめでとうございます。
石田&ラスティチームは多種多様のコンビネーションを完璧に決め、大いに盛り上がり沢山の拍手と声援がスタジアムの中に響きました。
そして、堂々石田&ラスティチームが2007 A.W.I. World Championに輝き、2006年と続けて2連覇となりました。
総合優勝、そして2日間を通してのフリースタイルポイントトップ・ディスタンスポイントトップという3冠を手にすることができました。
おめでとうございます。
最終結果
1位 Yoshihiro Ishida & Rusty
2位 Kouichi Nanba & Rey
3位 Chris Sexton & Banzai
4位 Makoto Koshimizu & Force
5位 Steve Malmlov & Foster
6位 Sabrina Bruns & Y
7位 Roo Yori & Wallace
8位 Hiroaki Kuroda & Feel
AWI-JAPANはもう来年に向けての予選が行われている真っ最中です。また来年どんなプレイヤーが世界を驚かせるのか大変楽しみにしています!
(Hero 原)
◆結果はこちらのPDFでご覧いただけます。
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