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USDGC 2005 USDGC Challenge 2005 Team JAPAN  遠征記
会場編 〜其の三〜
Team JAPAN 選手紹介
ホテルの朝食にも皆すっかり慣れた。トーナメントは今日からいよいよ後半戦のスタートとなる。それぞれにここでのプレーの感触を_みつつある。過去二度の経験で言えることは、このサードラウンドが「肝(きも)」になるということ。練習日を含め、少なくとも4回目のラウンドになるため、コースに対するイメージが良い意味で定まり始めるのだ。ピントの焦点が合ってくる時期。反面、体は長旅の疲れと連日の精神集中の蓄積から、意思通りに動いてくれないジレンマと葛藤することになる。この4日間を想定したトレーニングなくして、サードラウンドの突破はありえない。私自身は大会前からそう考えていた。他のメンバーにもその辺りの話は事前に伝えてあった。それぞれの思いを胸に、3日目のプレーが始まった。果たして結果は如何に。

今大会のコーススタッフは総勢で20程度いただろうか。ほぼ全ホールに渡り配置されていた。OBの判定が彼らの主な業務。ロングホールにおいては、スムーズなラウンドを前提に、前の組の進行状況を見ながら、ティーオフの合図を出してくれる。遠くで赤と緑のフラッグが上下する。その動きにプレーヤーは拳を掲げ、天を仰ぎ、胸を撫で下ろす。
彼らはオフィシャルとして扱われていて、OB判定は委ねられていました。コース上には常に2名のPDGAマーシャルがカートで巡回しルール上のトラブルにもリアルタイムで対応ができる体制がとられていました。
右下に見える小旗は、OBラインを横切った位置を示す目印として使われていました。
参加7カ国の国旗と米国各州の州旗が飾られていました。
今年から導入されたキャディーベスト。前面にUSDGCロゴ、背中にPDGAのロゴがそれぞれプリントされており、選手名はピンで留める仕様になっていた。各選手に1名までがキャディーとしてラウンドを共にすることを許され、コース攻略方法からスコアマネジメント、ディスクの選択に至るまでディスカッションが可能だ。ディスクゴルフには、まだまだボールゴルフほど確立されていない領域がある。
キャディーはまさにその中の一つであろう。全選手中でも実際にキャディーをつけてプレーしていたのは数えるほどだった。
大型グリルでハンバーガーを焼いてくれました。
冷凍された肉を次々と焼いていきます。
午前中に今日のプレーが終了した私と佐々木君は、他の選手を観戦する前に3番ホール付近に設けられた休憩場所にふらっと立ち寄ってみた。地元コカ・コーラ社のドリンクサービスが受けられたり、セルフサービスでハンバーガーが食べられた。大型のドリンク販売車が横付けされ壮観だ。6台のバスケットゴールも設置され、ここで練習をする選手たちも多くいたようである。
ドリンクはいつでも冷えた状態で飲めるようになっていました。
このエリアにも練習用のバスケットが。
イベント期間中の協賛用ドリンクはこの中に収納され、随時補充がされていました。
観戦に向かおうとクラブハウスに足を向けると、プロショップのスタッフが声を掛けてきた。「USDGCチャンピオン・ロックの販売が始るよ。今、準備しているから写真をとるなら付いて来い。」というのである。毎年大会3日目の昼にリリースされる同モデルは、その年のデザインではなく、次回のオリジナルデザインで発表され、USDGCでしか手に入らない代物。部屋の裏口へ案内された。入り口にはガードマンが立ち、パフォーマンスとしても手が込んでいる。室内では4〜5人のスタッフが梱包作業に忙しく立ち居振舞っており準備に余念がない。ここでチャンピオン・ロックを手にすることがひとつのステイタスともなっており、イベント全体のグレードアップ要素のひとつにもなっているのだろう。
ロック(『おおわし』の意)の爪があしらわれています。
作業中のスタッフたち。中央奥にはガードマンの姿が。
入り口からリリースを待つ長蛇の列。
ラウンドを終えた選手たちが続々とホールアウトをして、アテストルームへ向かって歩いていく。クラブハウスの2階テラスからは、18番ホールをプレーする選手たちを見ることができる。実広君がホールアウトした。表情には笑みが見える。その意味するところはどちらなのか。3日目の結果は、実広君が崩れ76のトータル5オーバー、渡邊君が奮起し前日のラウンドスコアを更に9打縮め64のトータル16オーバー、佐々木君も落ち着いたプレーでベストスコアを更新し69のトータル21オーバー、私にとってはやはり魔の3ラウンド目となり、パーティー内のスコア集計ミスなどでペナルティーも加わった。結局、81のトータル23オーバーと大きく崩れた。白井さんはベストスコアをたたき出し、75のトータル29オーバーとし、やや持ち直したものの残念ながら最終日のラウンドに駒を進めることができなかった。
それぞれの胸の内には、どんな映像が見えていたのでしょう。
明日のラウンドにつなげましょう。
入り口からリリースを待つ長蛇の列。
ホテルへ戻る道すがらの信号待ちで、ふと助手席の白井さんを見ると、まるでシートに沈んでいくかのように眠り込んでいた。改めて白井さんの年齢を考えてみると無理もないと思った。世に言うその年齢には全くありえない体力の持ち主だ、ということは承知の上で。
夜7時30分からはプレーヤーズパーティーだ。スタート時間はあって、ないようなもの。既に待ちきれない選手たちはビール片手にワイワイ楽しそうだ。毎回、特に何かプログラムがあるわけではなく、楽しく飲んで、食べて、しゃべる、これが基本。カントリーバンドのステージ演奏がBGMとなる。私はトミー・バサラというフィンランドの選手からジャパンオープンについての質問を受け話をしていた。
美味しそう?にチキンを頬張りハイ!ポーズ。
暗い写真でよく見えませんが、こんな感じです。
その後チームの面々を探してみると、そこには日本語を勉強中という男性がひとり、彼らと一緒に話し込んでいる。日本人が話す片言の英語と、アメリカ人が話す片言の日本語。奇妙な会話だが成立するものである。彼がどこの誰であったのか、失礼ながら忘れてしまった。彼は翌日の最終日にチームジャパンの応援に?!かどうかはさておき、会場で観戦をしていた。
貴重な情報交換の場でもあるのです。
白井さんは滞在中、ほぼ全ての外国人との会話を「日本語」でしていました。よく通じていたようです。
仲良し二人組み。ずーっと、話し込んでいました。
これで、いよいよ明日の最終日を残すのみ。楽しいことはあっという間に終わってしまうものである。この3日間で得たものは大きいはずだ。残された時間は4人に均等に与えられているが、何を体に刻み込むのか、脳裏に焼き付けるのかは個々で自由だ。ならば、限りなく有意義な経験として留めてほしい。

次回は2/23 (木)更新予定です。
ファイナル・ラウンドの模様をはじめ、チャンピオン決定、ディスタンス・コンテストのファイナル、アワードセレモニー(表彰式)の模様などをレポートいたします。
どうぞお楽しみに!


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